Team Building

チームビルディングとは

チームビルディングとは、チームのコミュニケーションを円滑にし、メンバーが個性やスキルを最大限に活かしながら、お互いに協力し合い、目標達成に向け関係を構築していくことを言います。

チームとは

そもそも「チーム」とは、目的を達成するために集められた団体のことを言います。
一人ひとりが自らの役割を明確に理解し、メンバー同士協力し合いながら行動します。

一方、「グループ」は、共通の性質で集まった団体の事を言い、目的の有無は問いません。

「チーム」と「グループ」の違いは「達成すべき目標(目的)」の有無です。
ビジネスシーンでは通常、ゴールや目標が存在します。そのため、役割を持ち協力し、 一緒にゴールや目標を達成しようとしてくれる人たちが「チーム」の一員であるということです。

なぜチームビルディングが必要なのか

ただ単純に人材だけを集めるだけでは、優秀なチームとなることは難しいと考えます。
世代や価値観、スキル、経験、性格は人それぞれで、個人を取り巻く環境は都度変化します。その変化の激しい中で、常によいチームを構築維持する事ができれば、個人・チームそしてそのチームが属している組織も成長できるのでしょう。

一人ひとりが「チーム」の一員であるということと、協力しあい目標を達成するのだという意識を持つことが大切です。加えて、チーム内一人ひとりの個性やスキルを認め高め合いながら、よりよい関係を構築・維持しようとする努力も必要です。このチームという意識がのちに、個人のみに限定されていた成果から、チーム内協力により大きな成果を生み出すことができるようになります。

様々な変化に適応し、改善と成長を続けながら、常に成果を上げる事のできるそんなチームを目指す際、チーム・ビルディングという考えか方が必要であると弊社は考えております。

チームビルディングの特徴

■誰もが対象となる
チームビルディングは、誰もが対象となることができます。
経営層や管理層にとどまらず会社組織に関わる全ての人が対象となります。
達成すべき目標に応じて、立場や年齢で対象者を決めることもできます。
また、対象者の条件を設定せず、目標に興味がある人を有志として集まってもらうこともあります。

■チームビルディングの実施方法がたくさんある
チームビルディングには様々な実施方法があります。4つの要素を意識することで「社内ミーティング」や「研修」、「社内イベント」もチームビルディングの実施方法の一つとなります。

チームビルディングを行う上で必要となる4つの要素とは「目標の設定」「役割の明確化」「問題解決」「対人関係」のことです。

①目標の設定
個人、チーム、組織それぞれについて明確な目標を設定することが必要です
モチベーションを維持するため、一人ひとりが自主的に行動を行うためにも、設定した目標の重要性を強調します。そして目標に対する成功・失敗をメンバーで定義し、具体的な行動もメンバー間で検討します。
そうすることで、目標に対しての進捗も測ることができます。

②役割の明確化
メンバー一人ひとりの役割ややるべき事を互いに理解し合うことで、一人ひとりが目標達成のために何が出来るのか、何をすべきなのかを考え取り組むことができます。
役割を理解することで、チーム内での自分の立ち位置や価値を的確に理解することが出来、個人のモチベーションを維持することができます。

③問題解決
チーム内で発生した問題や発見した課題を定義し、メンバーで助け合いながら解決方法を探します。
小さな問題にもメンバーで解決を心がけ、真摯に取り組みことでチーム内のコミュニケーション向上も期待できます。

④対人関係
チームで目標に向かう中でお互いに協力し合うことを意識します
サポートをする力、サポートを依頼する力のほか、スキルや情報を共有する力を身に付けていくことが可能です。個人のスキルやノウハウは溜まるだけでなく、コミュニケーションを円滑に行う能力を身に付けることができます。

4つの要素を取り入れ自分たちにあった実施方法をチームメンバーで選び、体験を繰り返すことによって、チームとしての力を身に付けることが可能です。チームの中で失敗と改善、成功を繰り返しよりよいチームへと成長することができます。

チームビルディングの4つの段階

心理学者であるタックマンは、チームビルディングを4つの段階に分けた「タックマンモデル」を提唱しています。チームを形成するだけでなく、「タックマンモデル」の各段階を経ていくことで、チームビルディングが成功すると言われています。

1.形成期
メンバーが決まり、チームが形成されたばかりの段階
チームは出来たばかりでまだ共通の目標(目的)が定まっていない状況。
メンバー同士のコミュニケーションには警戒している部分もあり価値観や考え方をオープンにすることが出来ていない。
メンバーになったが、個人としてこのチームにどのように貢献し、行動すればよいのかわからないため、メンバーそれぞれ違う方向を見て行動しています。

2.混乱期
目標や目的が決まり、プロジェクトが始まった段
個人の考え方や価値観を主張し合い、意見がぶつかり合う状況です。
チームとして目標や目的を達成しようという意識はあるが、まだその方法について理解が浅いため、「自分の仕事」だけをこなすことに集中しがちです。
また、目標や目的に対する責任や進め方についても意見が対立することがありメンバー内の人間関係に不満を持ちながら行動している可能性があります。

3.統一期
メンバー間で価値観や考え方への理解が深まり、安定したチームへ統一されていく段階目標や目的に対する共通のルールや認識が生まれ、チームのやり方は確立されている状況です。
メンバー同士で、お互いの価値観や考え方を共有でき、信頼感が高まるなど人間関係も安定しスムーズにコミュニケーションを取ることが可能になります。
メンバーの得意不得意への理解が深まるため、「自分の仕事」だけでなく「チームに貢献できる・必要な仕事」も自発的に行うようになります。
チームとしてまとまるだけではなく、個性を十分に発揮できるより良い状況となる可能性もあります。

4.機能期
チームとして機能している段階
メンバー全員が自立し、自分で考え目標や目的を達成するたえに行動できている状況です。
これまで体験した成功と失敗から、チームとして成果が出る行動をとるようになります。「チームのため」「組織のため」という意識からチームの一体感も強まり、状況に合わせ自分の役割を変化させることもできるようになります。
そうすることで必要な行動に集中して取り組むことができ成果が出るようになっていきます。

成果の出るチームにとって最も重要な段階は、「混乱期」です。混乱期をメンバー全員で乗り越えることにより、より成果が出やすいチームを構築することができます。

より成果が出やすいチームビルディングとは

混乱期を乗り越えるためのキーワードは「心理的安全性」です。
心理的安全性とは、チームの中でどんな発言をしても、どんな行動をとっても否定されたりしないので大丈夫だ、という共通信念の事を言います。

心理的安全性がないチームでは自分の発言や行動が他のメンバーから否定されたり、攻められたりするのではないかと不安に思い、自由に発言したり行動することにブレーキをかけてしまいます。
ブレーキがかかってしまうと、本来持っている力が発揮できない、コミュニケーションが上手くいかず信頼関係を築くことができないなど、チームビルディングの過程として望ましい状況ではありません。そうなるとチームとして目標や目的に対し取り組む意欲が薄れ、よいチームを構築することが難しくなります。

一方、心理的安全性の高いチームはメンバー内での発言や意見交換が活発に行われ、目標や目的に向け行動を加速することができます。突拍子もない発言や考えは、新たなイノベーションにもつながる可能性があります。
また、ネガティブな状況になった場合でも、チーム内に共有することが出来、様々な経験やスキルを持ったメンバーへ報告や、相談することができるためメンバー全員で状況を突破することが出来るようになります。

メンバー全員が共通し「心理的安全性」を抱くことが出来れば、それぞれの行動やチームで取り組むことに対してモチベーションを高め、維持することが出来、結果的によい成果につながります。

チームビルディングは、チームのコミュニケーションを円滑にし、メンバーが個性やスキルを最大限に活かしながら、お互いに協力し合い、目標達成に向け関係を構築していくことです。
個人の個性やスキルを最大限に生かすためには「心理的安全性」が必要不可欠です。

心理的安全性を意識しながらチームビルディングを行うことによって、コミュニケーション能力の向上や目標・目的に対する成功体験、早期で必要な失敗体験を増やことができます。様々な実施方法を通して時代の変化に合わせた改善と成長を続けながら、成果を上げられるチームを構築していきましょう。