VUCA

VUCAとは

VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった造語で、元々はアメリカ軍で使われ、2016年の世界経済フォーラム(ダボス会議)でVUCAワールドとして使われたことで有名になりました。

ではVUCAとは一体なんなのか?弊社の目線で解説します。

予測不能なVUCA時代

わたしたちがビジネスの世界で活動する中で、世界に誇れる名だたる日本企業は多くありますが、世界の亀山モデルで液晶テレビを席巻したシャープが買収されるなんて、東芝が半導体事業を手放すなんて、皆さんは想像できましたか?

いずれも韓国や中国勢に追い上げられ、多機能よりも同等性能で低価格という波に飲まれてしまったケースですが、身近にも「一昔前は。。。俺の若いころは。。。」などと武勇伝を聞かされる機会もめっきり少なくなったと感じます。これまで積み重ねた経験値が通じなくなっているからなのかもしれませんね。

予測ができないのはビジネスだけではありません、昨今の気候変動(異常気象?温暖化?)・大規模災害・水害、トランプ大統領の保護主義・トランピズム、ブリクジット(イギリスのEU離脱)、世界人口は増えているのに日本では人口減少・少子高齢化や格差貧困社会問題と、外的内的な変化には驚くばかりです。

ビジネスの話に戻りましょう、日本企業の内部留保資金は増加しているのに、私たちは豊かさを感じることができないし、Uber、Airbnbに代表される新しいビジネスモデルやGAFAやBATといった巨大IT企業の急成長を目の当たりにして、今までのやり方を変えなければならないのだと、皆さんも気が付いている筈です。

高度成長期では豊さやを求め、モノは作れば売れる時代でしたが、今は成熟社会。
モノやサービスまた情報は溢れ、ひと通りのものは何でも手に入る時代となりました。
新しく早いCPUが出たらパソコンが売れたころが懐かしい。。。今やPCスペックや仕様はネットを駆使し調べているお客様の方が詳しかったりします。一方、同等レベルの商品はとても多くて何を選んだらいいのか何が欲しいのかがハッキリしなくなっている。
多機能は売れるキーワードではない。何がハマるか、何が売れるのか、予測の難しい時代になっているのです。

そこで、わたしたちが次に目を付けたのがデータ活用です。購買などのデータを分析して、時間帯や年齢・性別などにより、効率的な広告配信や商品配置などを変え、最適化をはかるいわゆるビッグデータ活用。この世界も業界他社が一斉にデータ活用を取組み始めた結果、頭一つ抜け出すことはできない、ということ。そしてデータを活用することで、改善活動やデータの延長線上の予測はできても、革新的なモノやサービスは生まれにくいということがあります。
したがって、私たちは更に先を行く必要に迫られているのです。

VUCA時代を生き抜くために

その次の一手がイノベーションというキーワードです。
こちらも各社一斉に取り組み始めていますが、本当にイノベーティブな商品やサービスが生まれてきているかというと、残念ながらGAFAには遠く及ばないのも事実です。
繰り返しになりますが、作れば売れた時代から、何が売れるのかが分からなくなり、本当に難しい時代になったといえるでしょう。このように、先が見えない時代・世界をVUCAワールドなのだと認識しておくことが大切でしょう。

できれば、今のまま安定的にビジネスが続くことを願いつつも、時代はそれを許してくれません。望まずとも大きな変化が訪れます。ビジネスは常に動き続け変化していくものなのです。その変化に対応できないものは淘汰されるかもしれません。

企業連合で生き残りを賭けることも選択肢かもしれません。大切な事は、変化への対応を受け入れ、早期にチャレンジし始める事です。ダーウィンが提唱した進化論「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ。」こそが、VUCAワールドを生き抜く心得だと考えます。

変化や失敗を恐れていませんか?
既得権益を守ろうとしていませんか?
いつまで他社の真似事を続けるのですか?
できない言い訳は思いつくのに新しいアイデアは思いつきませんか?
批評するのではなく、される側にはなりませんか?
事の大小を気にしていませんか?

時代は変わるのです。VUCA時代だからこそ、イノベーションを本気で取り組み・推進チャレンジする絶好の機会ととらえ、そして変化こそ価値があるのだと企業風土を変化させるのです。

VUCAを受け入れ変化できる者が次世代のGAFAになれるのかもしれません。