人工知能【AI】導入事例
人工知能【AI】導入事例

人工知能【AI】導入事例 -神奈川県立がんセンター 遺伝診療科様

 

実績法人プロフィール

地方独立行政法人 神奈川県立病院機構 神奈川県立がんセンター様

病院長 大川 伸一
設立 1963年4月
所在地 〒241-8515
神奈川県横浜市旭区中尾2-3-2
職員数 794人 (2018年9月1日時点)

成松 宏人 医師 プロフィール

神奈川県立がんセンター 遺伝診療科 部長
臨床研究所 がん予防・情報学部 部長

資格

臨床遺伝専門医・指導責任医
日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医
日本血液学会血液専門医・指導医
日本内科学会総合内科専門医


神奈川県立がんセンターは、1963年4月神奈川県立成人病センターとして発足し主にがんを中心に高血圧症、糖尿病などの成人病を対象に診療を行ってきました。
神奈川県は県立病院整備拡充計画いわゆる「かもめ計画」を策定し、この中で成人病センターを県のがん治療の中枢的機関として位置づけ、1986年4月から神奈川県立がんセンター(以下、kcchという)と改編し、がんの診断や集学的治療を行っています。また、臨床研究所を併設し、がんの発生原因に関する基礎研究と併行し臨床部門と緊密な連携のもとに、がんの診断方法、治療法の開発など臨床に直結した研究を行っています。

遺伝診療と問題点について

がんは遺伝要因と環境要因が関係して発症します。遺伝要因は「生まれつき持っている“遺伝子の傷”」、環境要因は「生まれた後にできた“遺伝子の傷”」と言うことができます。がんの発症に重要な遺伝子の“傷”を遺伝要因に持っていると生まれつきがんを発症しやすい体質になります。これは遺伝性腫瘍と呼ばれ、遺伝学的検査で診断されます。ご本人だけではなく親・子・兄弟姉妹等の健康管理にも関わるため遺伝医療の専門家と対応を相談することが勧められています。kcchでは遺伝診療科の遺伝カウンセリング外来で相談することができます。ただし、このような遺伝性腫瘍を扱う専門家はまだ日本に少なく、遺伝診療が十分に行き届いていないことが課題と考えられています。

認定遺伝カウンセラーの役割

認定遺伝カウンセラーは、遺伝カウンセリングについて大学院の養成課程で2年間学んだ後に学会が実施している認定試験を受けて合格すると認定される専門職となっています。
認定遺伝カウンセラーは、遺伝医療を必要としている患者や家族に適切な遺伝情報や社会の支援体制等を含むさまざまな情報提供を行い、心理的社会的サポ-トを通して当事者の自律的な意思決定を支援する保健医療・専門職です。そのため、医療技術の提供や研究を行う立場とは一線を画し独立した立場から患者を援助することが求められています。
しかし国内の認定遺伝カウンセラーは約250名しかおらず、圧倒的に数が不足しています。

AIが遺伝カウンセラーを支援?

前述の通り認定遺伝カウンセラーが網羅できる患者やその家族が限られている現状を打開しようと成松医師率いるkcch遺伝カウンセリングチームが新たな研究を立ち上げました。
「膨大な数のがん患者さんから正確な情報を得て、そのなかから遺伝診療が必要な患者さんを拾い上げ、遺伝カウンセリングにつなげるためには人工知能(AI)の活用が有用なのではないかと考え数年前から様々なAIについて情報を収集していました。しかし、どのAIも大きな夢を抱くことはできても、実際の業務に使えそうなAIはなかなか見つかりませんでした。」(成松医師・談)

kcch遺伝カウンセリングチーム

AIを実体験しAIT社との共同研究へと発展

「そのような中で、これまでとは全く異なる印象を受けるAIとの出会いがありました。
講演だけのセミナーが多い中、株式会社AIT(以下、AIT社)主催のセミナーでは実際にAIを体験することができました。その体験を通じ、これなら遺伝カウンセリング業務に実装して使用できるのではないか、と手ごたえを感じAIT社との共同研究が始まりました。
今回の研究プロジェクトがスムーズに進行できたのには【デザイン思考】という発想の見える化手法や人工知能【AI】に精通したAIT社の力が大きく、同社の素晴らしいサポートに大変感謝しています。」(成松医師・談)

遺伝カウンセラーが担う「遺伝と医療」の橋渡し

「より多くの患者さんに遺伝診療を提供することでがん医療に貢献したいと考えています。今回AIT社と始めたAIを活用をしたシステムの完成度をさらに高めAIによる遺伝診療現場への実装が狙いです。
さらにAI適用分野を広げることや、他の医療施設での活用も考えています。」(成松医師・談)

「がんに限らず誰でも遺伝性疾患を発症する可能性があります。“遺伝カウンセリング”という相談できる場があることを知っていただきたいです。遺伝カウンセラーは、身近で気軽に相談できる存在でありたいと思っています。」(羽田氏、佐藤氏・談)

がん患者やその家族に寄り添った遺伝カウンセリングと最先端の遺伝診療の提供を目指すkcch遺伝カウンセリングチーム、AIを活用した遺伝診療の挑戦は始まったばかり。「遺伝と医療」の橋渡しを担う遺伝カウンセラーとそれを支援するAIの現場適用が待たれます。

「患者さんやそのご家族にとって身近な存在でありたい」と語る
認定遺伝カウンセラー 羽田 恵梨氏(写真左)、佐藤 杏氏(写真右)

※2018年12月取材

 

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